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引越しに際して必要な手続きは数多く、なかでも、月極駐車場の解約は忘れてしまいがちです。しかし、解約をしなければ、いつまでも賃料を払わなくてはなりません。では、月極駐車場の解約には、どのような手順を踏まなくてはならないのでしょうか。

この記事では、月極駐車場解約手続きのタイミングやその流れ、賃料の日割り計算ができるか否かについて、細かく解説していきます。

月極駐車場の解約手続きを始める時期は？

月極駐車場を解約する際には、必ず手続きをしなくてはなりません。では、どのようなタイミングで解約手続きを始めればよいのでしょうか。

解約手続きを始める時期は、駐車場の経営形態によって異なります。ここでは、駐車場が個人経営か法人経営かに分けて、解約手続きを開始する時期の目安を見ていきましょう。

個人経営の月極駐車場の場合

個人経営の駐車場の場合は、引越し1カ月前までに解約手続きを始めるのが一般的です。この時期を目安にすれば、お互いに余裕を持って手続きを進めることができます。

もし、申し出が引越し直前になってしまったとしても、受け入れてもらえる可能性はゼロではありません。しかし、急すぎる解約手続きの申し出は余計なトラブルを招いてしまいますし、翌月の駐車場代が必要になる可能性も考えられます。マナーの一環として、早めに解約の連絡を入れるよう心がけましょう。

法人経営の月極駐車場の場合

法人経営の月極駐車場を借りているのであれば、契約時に賃貸借契約書を取り交わしているはずです。この場合は、賃貸借契約書に書かれている期日を必ず守るようにしましょう。

具体的には、賃貸借契約書の「解約予告の告知期限」という部分に書かれた期日に従うようにしてください。法人経営の場合、解約を申し出る期日は引越しの1カ月から3カ月前としているのが一般的です。

もし、解約予告の期限が契約書に書かれていない場合は、3カ月前に解約を伝えるようにしましょう。個人経営の駐車場と同じく、遅すぎるとトラブルの原因となりえます。また、翌月の賃料が必要になるケースも考えられますので、余裕を持って伝えるようにしましょう。

月極駐車場を解約する際の流れ

月極駐車場の解約には、大きく分けて2つの手順があります。1つ目は、駐車場を経営する会社や人に対し、解約の旨を伝えることです。そしてその次には、決められた書類に必要事項を記入し、署名捺印しなくてはなりません。

ここでは、その流れについて解説していきます。

①解約したい旨を連絡する

月極駐車場を解約する場合、最初にしなくてはならないのが、駐車場の管理会社やオーナーに対しての連絡です。

解約の手続きは、管理会社やオーナーによって異なります。郵送での手続きで済む場合もあれば、窓口に行く必要がある可能性もあるでしょう。法人契約の場合、賃貸借契約書に書かれているはずです。その内容に従うようにしてください。

個人から駐車場を借りているのであれば、法人から借りている場合と解約方法が異なります。直接オーナーに電話をして、解約方法を問い合わせるようにしましょう。

②所定の書類に記入・捺印する

月極駐車場を借りるのも、れっきとした契約の一種です。特に法人と賃貸借契約を交わしている場合、解約の際に必要な書類も定められています。管理会社や仲介してくれた不動産会社に問い合わせれば、解約に必要な書類を郵送してくれるはずです。

書類が届いたら必要事項を記入し、押印しましょう。その後、郵送し返すか、直接渡しに行くかは管理会社によって変わります。何か不明点があれば、必ず問い合わせるようにしてください。

解約時の日割り計算と敷金の取り扱い

月極駐車場に必要な料金は比較的大きく、毎月の賃料だけではなく、契約時に敷金を支払っている場合が多いものです。そこで気になるのは、解約時の賃料と敷金の行方でしょう。

ここでは、月極駐車場解約時に賃料の日割り計算をしてもらえるのかどうかをはじめ、敷金の取り扱いについて説明していきます。

賃料の日割り計算はできない可能性が高い

月極駐車場の契約は、月単位で交わされるのが原則です。そのため、月の途中で解約したとしても、賃料の日割り計算が適用されないケースがほとんどでしょう。1カ月分丸ごとを支払う必要があるため、余分に資金を準備しておいてください。

しかし、なかには例外もあります。月極駐車場の契約が「契約月と解約月のみ、賃料の日割り計算可」となっている場合です。こうした契約がなされているのであれば、契約のとおりに賃料の日割り計算に対応してもらえることでしょう。

どちらのケースに属するかは、契約の内容によって異なります。解約手続きを始める前に契約書に目を通しておくことが肝心です。

敷金は解約手続き時に返還される

月極駐車場の契約時に敷金を払っていた場合、基本的にその敷金は解約手続きのあとに返還されます。

しかし、駐車場の賃料を滞納していたり、設備を激しく破損させていたりした場合は、この限りではありません。アパートやマンションの契約と同じく、敷金は賃料の補填や設備の修理費に使われるものです。経年劣化で起こった破損は問題ありませんが、故意や過失での破損や賃料の滞納などをしていた場合、その損失分が敷金から引かれる場合もあります。

月極駐車場は、人から借りているものです。きれいに使い、賃料の滞納などをしないように心がけましょう。

月極駐車場の解約後にすべきこと

これまで、月極駐車場を解約するための流れについて解説してきました。では、解約手続きが終わってからは、何をすればよいのでしょうか。

月極駐車場解約後の流れは、大まかに2つの手順があります。1つ目は、車庫証明の変更。2つ目は、新たな駐車場の契約です。それぞれの手順を見ていきましょう。

車庫証明書の変更手続きを行なう

月極駐車場の解約後、最初にしなければならないことは、一般的に「車庫証明書」と呼ばれる「自動車保管場所証明書」の変更手続きです。これは、自動車の保管場所に変更があった場合に行なうもので、意外と忘れがちなものでもあります。転居の際には気を付けて、必ず届け出を行なうようにしましょう。

車庫証明書の変更手続きは、引越してから15日以内に行なわなくてはなりません。引越し先を管轄している警察署に、必要書類をそろえて提出するようにしてください。

車庫証明書の変更手続きに必要な書類は以下になります。

• 自動車保管場所証明申請書（軽自動車の場合、自動車保管場所届出書）
• 保管場所標章交付申請書
• 保管場所の所在図、および、配置図
• 保管場所使用承諾証明書（自身の土地に駐車する場合は自認書）
• 住民票や運転免許証（自動車がおもにどこで使われているかを証明するため）
• 収入印紙（手数料として必要。2,500円程度）
• 印鑑（シャチハタは不可）

手続き前にしっかり確認し、間違いのないようにしましょう。

必要があれば新たに月極駐車場を契約する

以前の月極駐車場の解約後も車を持ち続けるのであれば、引越し先で新しく駐車場を探さなくてはなりません。新しい月極駐車場を探す方法は、おもに3つあります。

1つ目は、その地域の不動産屋を訪ねる方法です。この方法は昔ながらのもので、引越し先に駐車場がたくさんある場合や、不動産屋が点在している場合などに行ないやすいでしょう。引越し先に物件の取扱数が多い不動産屋があれば、この方法を取り入れてみてください。

2つ目は、自分の足を使って探す方法です。地域の駐車場を歩いて探し回り、空きを見つけて、自分で問い合わせます。空きがある駐車場には看板が立っていることが多いので、それが目印になるでしょう。この方法は、確実ではない・時間がかかる、などのデメリットが大きいものです。メインの方法には据えないようにしましょう。

3つ目は、インターネットで探す方法です。これは、家にいても探すことができるため、便利でおすすめの方法といえるでしょう。引越し先に不動産屋や駐車場が少なくてもできるので、忙しい人にも最適です。

まとめ

月極駐車場の解約手続きには、それなりの時間が必要です。直前の申し出は、トラブルや書類の不備を招いてしまいます。それを避けるためにも、余裕を持った解約手続きの開始を心がけましょう。

また、解約後の流れも重要です。確実に車庫証明書の変更手続きを行ない、必要に応じて新しい駐車場を探すようにしてください。新しい駐車場は、インターネットであれば便利で快適に探せます。

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