トラック用の月極駐車場が見つからない理由は?探し方も併せて紹介
2022.11.30
なんらかの事情で新たなトラック用駐車場の確保が必要になったものの、見つけることが困難で困っている方は多いかもしれません。いくつかの理由によりトラックは普通乗用車に比べると、月極駐車場を探すことが困難な面があります。
この記事では、月極駐車場の種類について紹介したうえで、なぜトラック用の月極駐車場がなかなか見つからないのか、その理由を解説します。トラック用月極駐車場の探し方も紹介しますので、トラック用の月極駐車場が見つからず困っている方は、ぜひご一読ください。
そもそも月極駐車場にはどのような種類がある?
月極駐車場には、大きく分けて自走式駐車場と機械式駐車場の2種類があります。自走式は、車両を駐車スペースまで運転者が移動させる方式で、機械式は機械が移動させる方式す。
ここではまず、自走式駐車場として代表的な平面式駐車場・多層式駐車場(自走式立体駐車場)と機械式駐車場それぞれの特徴を紹介します。
平面式駐車場
月極駐車場のなかで最も多いのが、平面(地面)に直接駐車する平面式駐車場です。「平置き駐車場」とも呼ばれます。
平面式敷地内の屋外に駐車スペースを確保した、いわゆる青空駐車場のほか、建物の1階や地下に平面で駐車スペースが並ぶ駐車場も平面式駐車場に分類されます。
平面式駐車場は、運転者が自分で車を移動させる自走式です。比較的広い敷地に作られるため車の出し入れはしやすく、車高制限もほとんどないか比較的制限が緩いのが特徴です。
ただし、首都圏を含む大都市圏では、機械式駐車場に比べて賃料が割高なことが多い傾向があります。また、屋外が多く、雨によるダメージを受けやすい点や、セキュリティ面が他の方式に比べてやや劣る点もデメリットです。
多層式駐車場(自走式立体駐車場)
多層式駐車場は文字どおり、多層からなる立体駐車場です。平面式同様、運転者が車を自分で運転して移動させます。
複数の階層からなるため、平面式に比べて多くの駐車台数を確保できる点が特徴です。平面式にはやや劣るものの、車の出し入れにもさほど手間はかかりません。また、最上階以外は屋根があるため雨に濡れることがなく、車へのダメージはほとんどありません。セキュリティ面は万全ではありませんが、平面式に比べれば安心感は高いといえるでしょう。車高制限も緩めです。
なお、下層は賃料が高く、上層階にいくほど賃料が安くなります。
機械式駐車場
機械式駐車場は、パレットと呼ばれる板に車を載せて出し入れする駐車場です。構造や仕組みの違いから、二段方式・多段方式・垂直循環方式など、さまざまなタイプがあります。
風雨から守られるため、多層式駐車場と同様に車がダメージを受けることはありません。基本的に人が立ち入れない構造になっているため、セキュリティ面でも優れています。また、平面式や多層式に比べて賃料が安い傾向がある点もメリットです。
ただし、自分の車を出し入れするのに時間がかかったり、車高制限が厳しかったりといったデメリットがあります。
都心部の月極駐車場は、機械式駐車場が多い傾向があります。
トラックをとめられる月極駐車場が見つからない理由
さまざまな月極駐車場があるにも関わらず、なぜトラックをとめられる月極駐車場が見つからないのでしょうか。
その理由としては大きく2つの理由が考えられます。
トラック用の月極駐車場が不足している
そもそもの問題として、トラックがとめられる月極駐車場は、需要に対して不足している傾向があります。月極駐車場は乗用車が利用することを前提に作られているのが一般的で、大型のトラックがとめられるようなスペースが確保されていることはほとんどありません。
特に積載量が2トンを超えるトラックの場合は、都内で駐車できる月極駐車場を見つけることが難しいでしょう。
トラックにも軽トラック・中型トラック・大型トラックなど、さまざまなタイプがあります。「大型車の駐車可」となっていても、トラックがとめられるとは限らないので注意が必要です。
月極駐車場の種類や敷地の形が限られる
駐車場の構造でトラックのような大型車をとめられないという点も理由です。トラックの利用を明確に「不可」としていない月極駐車場でも、例えば機械式駐車場の場合、サイズオーバーで、駐車スペースに入れることさえできないところがあります。
また、平面式駐車場でも、敷地の形や空いている駐車スペースによっては、トラックの駐車が困難なケースもあります。
トラックは、駐車場の種類や敷地の形に制限があるため、月極駐車場が見つかりづらいのが現状です。特に、都心は平面式駐車場が少なく、大型トラックがとめられる駐車場を見つけることが困難になりがちです。
月極駐車場が見つかっても契約できるとは限らない
では、トラックをとめられる月極駐車場が見つかれば契約できるのかというと、必ずしもそうではありません。「契約を断られる可能性がある」のです。
契約を断られる理由としては、次のようなことが考えられます。
- トラックは大きいため、敷地内で他の利用者の車と接触事故が起きやすい
- トラックを利用可とすることで、「ぶつけられたくない」「圧迫感がある」などの理由から、他の利用者がその月極駐車場を避けてしまう
- 駐車場内の設備にぶつけられる・壊されるなどのリスクを懸念している
- トラックの出入りが周辺住民の迷惑になる可能性がある
もちろん、多くのトラック利用者は安全な運転・駐車を心がけていますが、他の利用者や周辺住民とのトラブルを懸念するオーナーや管理会社は少なくありません。
そのため、トラック利用者は、月極駐車場が見つかっても断られる可能性があることも念頭においておく必要があります。
トラックをとめられる月極駐車場の探し方
では、トラック利用者は、どのようにして月極駐車場を探せば良いのでしょうか。
ここでは、有効な方法を2つ紹介します。
月極駐車場のポータルサイトを使う
1つ目は、月極駐車場のポータルサイトで「大型車可」や「トラック可」などと明記されている月極駐車場を探す方法です。
地域名や駅名で検索すれば、該当する情報が一覧で表示されます。写真が掲載されていることも多いため、イメージを確認して比較検討することも可能です。スマートフォンがあれば「いつでも・どこでも」チェックでき、時間や手間もあまりかかりません。
ポータルサイトによっては、条件を伝えると希望に沿った月極駐車場を探す手伝いをしてくれるところもあります。
希望エリアの不動産屋に相談する
2つ目は、希望エリアの不動産屋に相談する方法です。月極駐車場はオーナーが委託した不動産屋が管理していることが多いからです。トラック用の月極駐車場はインターネットに情報を載せていないケースもあることから、不動産屋に相談することで見つかりやすくなる可能性もあります。
引越しなどで賃貸物件を借りる場合であれば、仲介してくれた不動産屋に月極駐車場も紹介してもらえないか、相談してみるのもよいでしょう。
なお、電話ではなく対面での相談が必要な場合は、直接、希望エリアの不動産屋に出向いて話をする必要があります。
どちらの方法でトラック用の月極駐車場を探すにしても、ご自身の希望や条件をまとめておくことが大切です。
トラックがとめられる月極駐車場を探す際に必要な情報
トラックがとめられる月極駐車場を探す際は、ポータルサイトを使う場合でも、不動産屋に相談する場合でも、以下で紹介する情報が必要です。
トラックの大きさ・形状
一口にトラックといっても大きさや形状はさまざまです。一般的には次のように分類されます。
【大きさでのおもな分類】
小型トラック:車両総重量7.5トン未満、最大積載量4.5トン未満
中型トラック:車両総重量11トン未満、最大積載量6.5トン未満
大型トラック:車両総重量11トン以上、最大積載量6.5トン以上
【形状でのおもな分類】
平ボディ:荷台がフラットなタイプ
バンボディ:荷台がアルミ製の箱型のタイプ
ウィングボディ:バンボディの両側が開くタイプ
冷凍冷蔵車:荷台に冷凍・冷蔵装置が付いているタイプ
これらの情報に加え、トラックの全長や全幅などを確認したうえで、月極駐車場を探し始めるとスムーズに進みます。
月極駐車場の希望エリア
月極駐車場を探す際は、希望エリアを決めておきましょう。これは、探している人によって妥協できる条件が異なるからです。
例えば、「いくら賃料が高くても、このエリアでなければいけない」という人もいれば、「賃料が安くなるなら対象エリアを広げたい」という人もいます。単に希望エリアを決めておくだけではなく、妥協できる点・できない点も含めて、条件や要望を明確にしておくとよいでしょう。
もちろんトラックの大きさや形状、希望エリアなどによって、契約できる月極駐車場は変わります。ご自身の要望を明確にして、「いつまで経っても月極駐車場が見つからない」という事態になることは避けましょう。
まとめ
トラックは、大きさや形状などの問題から普通自動車よりも月極駐車場を見つけにくい傾向があります。
トラックの月極駐車場を探す方法は大きく2つあり、一つはポータルサイトの活用、もう一つは不動産屋を通して探す方法です。どちらの方法で探す場合も、トラックの大きさや形状を確認のうえ、希望エリアを明確にしておきましょう。
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