電気自動車(EV)とガソリン車を徹底比較!電気自動車の駐車場事情も解説
2023.03.12
近年、環境への配慮やガソリン代の高騰から、日本でも電気自動車が注目を集めています。走行コストが安く、税制面で優遇されるのがメリットです。
ただし、電気自動車は従来のガソリン車と異なる点が多くあります。電気自動車へ乗り換えるか検討する際は、両者の違いを押さえておくとよいでしょう。
この記事では、電気自動車とガソリン車をさまざまな観点から比較します。メリットの大きい電気自動車を快適に利用するため、ぜひ参考にしてください。
そもそも電気自動車とは?
電気自動車とは、電気をエネルギー源として走る車であり、EVとも呼ばれています。車内に大容量のバッテリーを搭載しているのが特徴です。バッテリーに蓄えた電気でモーターを動かして走行するため、ガソリン車に必須のエンジンは搭載されていません。
電気自動車は、ハイブリッド車や燃料電池車と同じく、環境に優しいとされる「エコカー」に分類されています。
日本では、2010年から一般消費者向けの販売がスタートしました。日本では、政府がハイブリッド車を含む電動車における新車販売の比率を、2035年まで100%にする目標を掲げていることから、電気自動車の普及が徐々に進んでいます。昨今は環境への配慮が求められているため、今後はガソリン車に代わって電気自動車が主流になっていくでしょう。
電気自動車とガソリン車の違いを徹底比較!
電気自動車とガソリン車の違いについて、項目別に比較します。電気自動車への乗り換えを検討している人は、両者の違いを押さえておくとよいでしょう。
車両価格
メーカーや車種にもよりますが、電気自動車はガソリン車より車両価格が高めの傾向にあります。これは、電気自動車が高価なリチウムイオンバッテリーを搭載しているためです。
新車の場合、電気自動車は平均で300万円~400万円かかります。一方、ガソリン車なら、100万円台でも新車を購入可能です。初期費用で大きな差が出るため、電気自動車を購入しにくい人もいるでしょう。
ただし、電気自動車は補助金を使って購入できるため、初期費用の問題はある程度カバーできます。例えば、環境省の補助金制度における最大支給額は80万円です。地域によって補助金制度の内容は異なりますが、比較的リーズナブルな価格で電気自動車を購入できるでしょう。
補助金を使えば、ガソリン車の購入価格とも大きな差がなくなるため、電気自動車の購入時は補助金制度の活用が不可欠といえます。
電費・燃費
一般的に、電気はガソリンより安いため、同じ距離でも電気自動車のほうが走行コストを抑えられます。昨今はガソリン代の高騰が問題になっていますが、電気代はガソリン代ほど燃料費の影響を受けにくいのがメリットです。
100kmの距離を走行すると仮定したデータを見ると、電気自動車のコストが300円程度、ガソリン車のコストは800円程度かかるとされています。
電気自動車を充電する際は、深夜に電気料金が安くなる電力プランを活用しましょう。通常より安く充電できるため、コストを抑えられます。
航続距離
電気自動車は走行コストが安い一方で、航続距離が短いデメリットがあります。メーカーの企業努力で電気自動車の航続距離は伸びてきているものの、まだまだガソリン車にはおよばないのが現状です。
電気自動車の場合、バッテリーフル充電で200~600kmほど走行可能ですが、ガソリン車はフル給油で600~1,500kmほど走行できます。近距離での移動なら電気自動車の航続距離でも問題ありませんが、長距離走行する際は充電のタイミングに気を付ける必要があるでしょう。
乗り心地
ガソリン車のエンジンは、内部で爆発を発生させてエネルギーを生み出しています。振動が発生する分、乗り心地に違和感を覚える場合もあるでしょう。一方で、電気自動車はモーターを動力にして走行するため、エンジンで動くガソリン車より振動が少ない傾向にあります。ほとんど揺れを感じず、乗り続けられるでしょう。
電気自動車が搭載している、低回転でも大きなトルクが出る電動モーターは、エンジンより加速性能が高い点もメリットです。なめらかに加速できるため、高速道路やバイパスで本線に合流しやすくなります。また、電気自動車はエンジン音が発生せず、静穏性にも優れていることから、夜中に走行しても近所迷惑になりにくいでしょう。
これらの理由から、ガソリン車に比べて電気自動車のほうが乗り心地は良いといえます。
環境性能
ガソリンを燃焼させながら走るガソリン車は、二酸化炭素や炭化水素を含む排気ガスを排出します。二酸化炭素は地球温暖化、炭化水素は光化学スモッグの原因とされ、地球環境に悪影響をもたらすことが知られています。
一方で、電気自動車はガソリンを使わず電気で走るため、排気ガスが一切排出されません。環境に配慮した地球に優しい自動車であるため、電気自動車を利用すれば、環境保全やカーボンニュートラルに貢献できます。
都市部などの自動車が密集する地域ほど、排気ガスゼロの電気自動車が普及するメリットは大きくなるでしょう。
税金
電気自動車は、補助金だけではなく、所有にかかる税金の優遇制度も利用できるメリットがあります。
通常は自動車を保有すると、自動車税環境性能割(旧・自動車取得税)・自動車重量税・自動車税がかかります。しかし、電気自動車の場合は、3種類の税金が免税または減税されるのです。
自治体によっては独自の優遇制度を設けている場合もあり、ガソリン車に比べて税制面でかなり有利といえるでしょう。
消耗品
電気自動車はエンジンがなく、エンジンオイルやベルト類を交換する必要がありません。
また、ガソリン車は減速時に摩擦ブレーキを使用しますが、電気自動車はおもに回生ブレーキを利用して減速します。回生ブレーキは、減速時にタイヤの回転力を利用してモーターを回し、そのとき発生する回転抵抗でブレーキをかける仕組みです。
長い下り坂での走行時など、回生ブレーキでは足りない減速力が必要な際は摩擦ブレーキを使用するものの、補助的に用います。このため、電気自動車はガソリン車に比べて、摩擦ブレーキのブレーキパッドの交換頻度が少なくて済むのです。
このように、電気自動車はガソリン車よりも消耗品にかかる費用を安く抑えられます。消耗が少ないことから、メンテナンスの手間がかからないのもメリットです。
電気自動車の充電ができる駐車場はある?
電気自動車のエネルギー源となる電気は、専用の充電器を使ってチャージします。充電器はカーディーラーや道の駅、高速道路のサービスエリアのほか、コンビニエンスストアや商業施設など、日常的に利用しやすい場所にも設置されています。
一方で、月極駐車場に充電器が設置されているケースは、比較的少ないのが現状です。電気自動車へ乗り換えるなら、メインとなる充電場所を考慮する必要があります。
自宅の駐車場に充電器があれば、帰宅してから次回乗車するまでの時間を利用して充電できるため、乗車時は常にフル充電の状態で出発できるでしょう。
戸建てであれば、自宅に充電器を設置できますが、設置工事は専門家に依頼しなければなりません。また、マンションなど集合住宅では、専用駐車場に充電器が設置されている物件が増えてきています。マンションの駐車場に充電器が設置されていると、EVへ乗り換える入居者が増加するのではないでしょうか。
まとめ
電気自動車はガソリン車に比べ初期費用が高く、充電場所の確保が必要な点はネックです。一方で、走行コストや消耗品代は安く済みます。補助金や税制面での優遇もあるため、購入後の充電場所さえ押さえられれば、電気自動車はコストパフォーマンスに優れているといえるでしょう。
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