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駐車場経営は何坪あれば始められる?メリット・デメリットから始め方まで解説

2023.08.09

空いている土地の代表的な活用方法に、駐車場経営があります。駐車場経営は比較的小さな土地でも始めやすいのが特徴です。では、実際に何坪の土地があれば駐車場を経営できるのでしょうか。

この記事では、駐車場経営に必要な土地の広さから、駐車場経営で成功するポイントまで解説します。自分の土地を活用したいけど、本当に始められるのか疑問に思う方は、当記事をぜひご覧ください。

駐車場経営に必要な土地は何坪?

土地の広さによって停められる車の台数は異なりますが、駐車場には小さなものから大きなものまで、さまざまな規模のものがあります。

駐車場経営と聞くと、何十坪もある広い土地が必要だと思いがちですが、実は少ない台数で始めることも可能です。以下では具体的に駐車場に必要な広さを説明いたします。

車1台あたりに必要な駐車場のスペースは4.5坪

国土交通省の駐車場設計・施工指針によると、普通乗用車1台分の駐車スペースとして必要な広さは、長さ6.0メートル×幅員2.5メートルと定められています。

参考:駐車場設計・施工指針について|国土交通省

すなわち、車1台分で約4.5坪という計算になります。※1坪あたり、3.31平方メートルで計算

駐車場経営は、車1台からでも始められます。このため、土地がごく限られたスペースであっても経営が可能です。

土地の広さと駐車台数の目安

国土交通省の示した指針をもとに、所有している土地の広さによって、以下のように何台分の駐車台数が設けられるかが計算できます。

10坪:約1~2台
30坪:約4~7台
50坪:約7~12台
70坪:約10~17台
100坪:約14~25台

ただし実際の駐車場においては、土地の形によって駐車コマの配置や通路の有無が変わってくるほか、デッドスペースになる部分も発生しうるため、上記はあくまで目安として参考にしてください。

なお、上記に示したのは普通乗用車の駐車可能台数です。車種やボディタイプによって、必要な坪数は異なります。また、コインパーキングの場合は月極駐車場と異なり、精算機の設置スペース(約2坪)も必要です。

駐車場経営のメリットとデメリット

次に、駐車場経営のメリットとデメリットについて解説します。

駐車場経営のメリット

駐車場経営のメリットとして大きいのは、少ない初期投資で始められる点です。賃貸住宅のような多額の建設費用がかからないのはもちろんのこと、運営を管理会社にサポートしてもらえば、オーナーは初期投資を抑えて経営を始めることも可能です。

具体的な初期費用としては、舗装や設備に関するもので、以下が目安の金額になります。

  • アスファルト舗装:4,000~5,000円/平方メートル程度
  • 車止めや料金精算機、歩道の切り下げなどで30~50万円程度

住宅には向かない狭小地や変形地でも活用できる点はメリットです。特に、駅の近くなど立地が良い場所や、駐車場のない店舗の近くなどであれば高い稼働率が見込め、2~3台程度のコインパーキングでもうまく収益を上げられるでしょう。

また、事業スタートまでの期間が短く、準備に時間がかからない点も魅力です。土地がすでに舗装されていれば、管理会社を選定してから半月程度でも運営をスタートできます。建物解体から舗装・設備の設置をする場合でも、1カ月程度あれば始められるでしょう。

最後に、経営をやめたいときも、賃貸住宅経営などと比べて対応しやすい点が挙げられます。コインパーキングの場合は管理会社との解約ができれば速やかに撤退できますし、月極駐車場の場合でも契約解除の予告をすれば、1カ月程度で退去してもらうことが可能です。

駐車場経営のデメリット

土地活用方法として駐車場を選ぶデメリットとしては、賃貸住宅と比べて税金の負担が大きい点が挙げられます。駐車場経営には、税制面での優遇措置がほぼありません。平面駐車場の場合は減価償却の対象となる建物がないため、所得税の課税部分が大きくなってしまいます。また、賃貸住宅をはじめとした「住宅用地」については、固定資産税や都市計画税の優遇措置が受けられますが、そういった優遇措置のない駐車場はその分だけ利益が出にくくなります。

また、住宅に比べて土地の利用効率が低いこともデメリットです。住宅であれば、同じ土地面積でも階数を高くすればするほど延べ床面積が増やせます。一方で、平面駐車場の場合は土地面積分でしか活用できません。そのため、賃貸住宅と比べて収益力が落ちてしまうのです。

駐車場経営の始め方

駐車場経営の始め方について、具体的な流れを解説します。

経営方式を決める

まずは、以下の2点において、経営方式を決めます。

1点目は、月極駐車場かコインパーキングかの選択です。これは、土地の広さや立地、用意できる初期費用によってどちらが適しているかが決まります。

月極駐車場は初期費用が小さく、利用者がいれば安定した収益が出るのがメリットですが、利用者が見つからない期間は収益がゼロになります。それに対してコインパーキングは、立地さえ良ければ稼働率が高くなり収益を上げやすいことがメリットですが、初期費用が大きいことや料金未払いなどのトラブルが比較的発生しやすい点に注意が必要です。

2点目は駐車場経営を個人でやるか管理会社に委託するかによって、「個人経営」、「一括借り上げ方式」、「管理委託方式」の中から選択します。3つの方式には、それぞれメリット、デメリットがあるため、比較検討してご自身のケースに適したものに決めるとよいでしょう。管理会社に任せる範囲が広くなるほどオーナーの手間は減りますが、収益性は低下します。

管理会社に相談する

一括借り上げ方式や管理委託方式で経営する場合は、業務委託先の管理会社を選定します。会社によって費用や管理方法が異なるため、最初に1つの会社に絞ってしまうのではなく、複数の会社に相談して比較検討することが重要です。手数料の大小はもちろん、サポートが手厚い会社、毎月オーナーに支払われる賃料が高い会社など、さまざまな検討ポイントがあります。内容を入念に確認してから、管理会社と契約を結びます。

駐車場の工事を行なう

駐車場に必要となる設備は、月極駐車場かコインパーキングかで異なります。月極駐車場の場合は、砂利を敷く、またはアスファルト舗装の工事のみでも駐車場経営を始められます。

コインパーキングの場合は、精算機やロック板、照明などの設備設置が必要です。そのため、月極駐車場より工事期間は長くなります。

利用者の募集を始める

駐車場が完成したら、利用者の募集を始めます。現地に募集の看板や貼り紙を掲示するほか、インターネット上での集客や近隣へのチラシ配布などの方法があります。

月極駐車場の場合、地元の不動産管理会社に集客を依頼する方法が一般的ですが、もちろんオーナー自身が募集しても問題ありません。

コインパーキングの場合は、特に利用者募集せずに経営を始めることも可能です。募集する場合は、管理会社に募集の依頼をしましょう。個人で募集するよりも、集客効果が期待できます。

まとめ

駐車場経営は小さな土地や変形した土地などでも可能で、自動車1台分のスペースから始められます。準備期間も短くすぐに開始できるうえ、事業を終了させるのも比較的簡単なこともあり、大きな投資リスクを背負いたくない土地オーナーにもおすすめの土地活用方法です。立地や広さによって最適な経営方式を選定し、効率的な駐車場経営を目指しましょう。

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