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月極駐車場の利用契約をする際には、毎月の賃料だけでなく、初期費用として敷金や礼金が必要となるケースがあります。

しかし、敷金が必要な理由や返還の有無について、実はよく知らないという方も少なくありません。

本記事では、月極駐車場に敷金が必要な理由や返還の有無、敷金以外の初期費用や契約後のランニングコスト、契約時の注意点などをわかりやすく解説します。月極駐車場の契約を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

月極駐車場の敷金とは

月極駐車場を契約する際、事前に支払う費用として敷金が必要な場合が多くありますが、敷金とはそもそも何のために必要なのでしょうか。

ここでは、敷金が必要な理由や一般的な相場、また契約解除後に返還されるのかなどを解説します。

敷金が必要な理由

そもそも、敷金は「保証金」のようなものです。仮に、借主が月極駐車場の賃料を払えなくなってしまった場合や、駐車場の設備などを破損してしまった場合に、貸主が損害を被ってしまわないよう担保として預かっているものです。

もし、借主にこうした事態が起こってしまった場合は、敷金から補填されます。

敷金の相場

月極駐車場の敷金の相場は、賃貸住宅と同様に賃料の1～2カ月分が一般的です。

ただし、3カ月分以上の敷金が必要なケースがあれば、敷金が必要ないケースもあるなど、管理会社によって大きな差があるといえるでしょう。また、管理会社によっては「敷金」ではなく「保証金」と表記されているケースもあります。

いずれにしても、管理会社によって敷金に関する対応が異なるため、敷金はいくらなのかを必ず事前に確認しておきましょう。

敷金は解約時に返還される？

上述したとおり、敷金は賃料の未払いがあった場合や、設備の破損があった場合に使われます。そのため、賃料を毎月きちんと支払い、設備の破損も起こしていなければ、駐車場の解約後に返還されるでしょう。

また、駐車場は賃貸住宅のように原状回復などが必要ないため、敷金は基本戻ってくるものですが、全額が戻ってくるかは契約書の条項によります。そのため、契約時には敷金（保証金）の返還についても確認しておくと安心です。

なお、契約書の条項どおりに駐車場を利用し、賃料の未払いや設備の破損がないにも関わらず、正当な理由なく敷金の返還がされないことがあるかもしれません。その場合には、「敷金返還請求権」の行使によって、敷金返還を求めることができます。

借主が敷金返還請求権を行使すると、貸主は未払いの賃料や原状回復に必要な費用などを敷金から差し引き、残額を借主に返還しなければなりません。万が一、敷金でトラブルになった際は、こうした法的措置をとることも検討しましょう。

【月極駐車場】敷金以外に発生する初期費用

月極駐車場の契約時には、敷金の支払いが必要なケースが多くありますが、契約時に必要な費用は敷金だけではありません。

ここからは、月極駐車場の契約時に発生する費用の内訳や相場などを紹介します。

前家賃

前家賃とは、月極駐車場の契約時に前払いする賃料のことで、1～2カ月分の支払いが相場です。賃貸住宅と同様に、翌月または翌々月分の賃料を事前に支払います。

2カ月分の支払いを求められるのは、賃料の支払方法が手続きに時間のかかる自動引き落としであったり、駐車場の管理を管理会社が行なっていたりする場合に多く見られるようです。

礼金

賃貸住宅と同様に、月極駐車場でも礼金が必要なケースがあります。礼金は貸主の利益となる費用なので、借主に返還されることはありません。礼金の相場は賃料の1～2カ月分ほどで、駐車場によっては礼金が不要のケースもあります。

礼金が設定される駐車場の特徴として、駅前やオフィス街、都市部といった人気の高い立地にあることが挙げられます。こういった駐車場は、高額な初期費用でも需要が高い傾向にあるため、礼金が設定されるケースが多いようです。

仲介手数料

仲介手数料は、月極駐車場のオーナーが契約などを仲介業者に依頼している場合、仲介業者への報酬として借主が支払う費用です。

仲介手数料は必ずかかる費用ではありません。駐車場のオーナーと直接契約する場合や、仲介業者の自社所有の駐車場を紹介してもらった場合などは、発生しない費用です。

月極駐車場を利用するうえで発生する費用

上述したように、月極駐車場を契約する際にはさまざまな費用がかかりますが、もちろん契約後にも費用が発生します。

ここからは、月極駐車場を利用する際のランニングコストとしてかかる費用を解説していきましょう。

賃料

賃料は、月極駐車場を借りる際に発生する費用です。

賃貸住宅の家賃とは異なり、月極駐車場の場合は賃料に消費税がかかります。そのため、賃料として提示されている金額が消費税込みかどうかを契約前に確認しておきましょう。

共益費

共益費は駐車場の維持・管理にかかる費用で、賃貸住宅の場合は共用部分の保守などに利用されます。

なお、共益費がある月極駐車場は多くなく、賃料に含まれている場合がほとんどです。

更新料・更新手数料

更新料は、月極駐車場の契約更新を行なう際に、駐車場オーナーに支払う費用です。月極駐車場は自動更新が多いので、更新料を求められることは少ないでしょう。自動更新の駐車場の解約は、貸主・借主どちらかが1カ月前に伝えることで解約できる場合が多いようです。

一方の更新手数料は、駐車場の契約更新を行なう際の手続きを、仲介業者に代行してもらう際に支払う費用です。

月極駐車場を契約するときの注意点

月極駐車場を契約する際は、敷金の扱いに注意してください。上述したように、月極駐車場を解約したときに、賃料の未払いや設備の破損などがなければ敷金は返還されます。また、正当な理由なく返還されない場合は「敷金返還請求権」を行使すれば、法的に敷金の返還を要求できるので、万が一に備えて覚えておきましょう。

また、ごくまれに、借主に不利な内容が契約書に盛り込まれているケースがあります。のちのちトラブルに発展しないようにするためにも、解約のルールや賠償義務、免責事項、明け渡しの条件、特約に関する記載内容をしっかり確認することが重要です。

特に、借主にとって不利になると思われる内容が契約書に記載されていた場合には、契約前に貸主と内容について協議するとよいでしょう。

まとめ

月極駐車場の契約時には、敷金や礼金、前家賃などの初期費用が必要になります。これらはそれぞれ1～2カ月分ほどの賃料の金額なので、すべて合算すると大きな金額になるでしょう。そのため、契約時には初期費用としていくらかかるかをしっかりと確認することが大事です。

月極駐車場の契約後には、毎月のランニングコストとして賃料がかかり、駐車場によっては共益費や更新料などが必要になる場合があることを把握しておきましょう。

敷金は利用方法に不備がなければ基本は返還されますが、まれに借主側に不利な内容が契約書に盛り込まれています。その場合、法的に返還を要求することも可能ですが、トラブルを避けるためにも、契約書の内容は事前にしっかりと確認しておきましょう。

月極駐車場を探す際には、条件や立地などさまざまな確認が必要となり、手間や時間がかかります。

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