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引っ越しにともない駐車場が変わる場合は、新たに車庫証明を取得しなければなりません。車庫証明はどのような場所でも取得できるわけではなく、自動車の保管場所として認められる要件を満たす駐車場を選ぶ必要があります。

この記事では、引っ越し先で駐車場を選ぶ際の要件や、月極駐車場の探し方、車庫証明の取得手続き方法などについて解説します。

引っ越し先で駐車場を選ぶ際に満たすべき要件

自分が気に入ったからといって、どこを駐車場にしても良いわけではありません。引っ越し先で駐車場を選ぶ際は、車庫証明が不要な地域を除き、車庫証明を取得するための要件を満たさなければなりません。ここでは、その要件について詳しく解説します。

道路以外の場所であること

自動車の保管場所として認められるのは、月極駐車場や車庫、空き地など、道路以外の場所です。例えば、自宅の前の道路が広いからといって、そこを駐車場代わりにすることはできません。

引っ越し先から2キロメートル以内にあること

駐車場は、引っ越し先の居住地などから直線距離で2キロメートル以内になければなりません。引っ越し先で駐車場を探すときは、まず地図上で居住地などから半径2キロメートルの範囲内に絞って考えるようにします。もちろん、自動車の管理を考えると、なるべく近い場所が望ましいでしょう。

なお、道のり（駐車場まで移動する際の経路の長さ）で2キロメートル以内ではないことに注意してください。

駐車スペースと道路を支障なく行き来できること

駐車スペースとなる場所と道路の間に障害物などがなく、自動車がスムーズに行き来できるよう、ルートが確保されている必要があります。ここで指す「道路」とは、自動車の通行が法的に認められている道でなければなりません。例えば、歩行者専用道路は該当せず認められないため注意しましょう。

自動車全体が十分に収まる広さがあること

車庫には、自動車の縦幅・横幅をしっかりと収容できる広さがなければなりません。具体的には、車庫に車を入れた状態で、前後左右に50センチメートル程度の余裕が必要です。たとえ一部分だけでも、駐車場から自動車がはみ出す場合は、車庫として認められません。

自動車の保管場所として使用する権限があること

車庫とする場所は、自動車の保有者に使用権限がなければなりません。例えば、自分が所有している土地や建物内であるか、土地の管理会社やオーナーと契約している必要があります。

使いやすい・使いづらい月極駐車場の特徴

月極駐車場を探す場合、自動車をとめやすい駐車場や、同じ駐車場内でもより使いやすい区画から探しましょう。ここでは、使いやすい・使いづらい月極駐車場の特徴を紹介します。

まず、使いやすい駐車場には、以下のような特徴があります。

• 左右どちらからでもバックでとめやすい
• 前進で駐車し、そのまま前進で発進できる

駐車場内の角地にあるスペースなどは、片側からしかバックで入れられません。壁側に余裕がないと駐車が難しい場合もあるため、注意しましょう。

一方、使いづらい駐車場としては、以下のような特徴が挙げられます。

• 切り返しスペースが狭く、何回も切り返しが必要
• 段差やきつい傾斜がある
• 縦列駐車しなければならない

切り返しについては、スペース自体が狭いケースのほか、ちょっとした障害物があるせいで切り返しがしづらいことがあります。高い縁石などの段差がある駐車場は、とめるたびに自動車にもドライバーにもストレスがかかるので注意しましょう。縦列駐車するタイプの駐車場は、後方との距離がとれない場所の場合、自動車の形状によってはバックドアを開けられないケースもありえます。

引っ越し先での月極駐車場の探し方

続いて、引っ越し先で月極駐車場を探す方法を3つ紹介します。車庫として求められる要件を満たしていることを大前提に、管理状況や雰囲気が良い駐車場を見つけましょう。

引っ越し先周辺を歩く

引っ越し先周辺を実際に歩いて探す方法は、月極駐車場の雰囲気を目で見て確認できる点がメリットです。引っ越し先の物件から駐車場までの道など、周辺の状況も併せて確認できます。また、足で探す方法は、思いがけない場所に良い月極駐車場を見つけられる可能性もあります。ただし、一つひとつ見て回るのは、時間的にも体力的にもかなりの負担となります。土地勘がない方や遠方へ引っ越す方の場合は、実行しづらい点がデメリットです。

管理会社などに相談する

引っ越し先の物件の管理会社や物件のオーナーなどに、良い駐車場がないか相談する方法もあります。管理会社やオーナーは物件の周辺環境に詳しいため、自分では見つけられない月極駐車場を教えてもらえるかもしれません。ただし、管理会社などが把握している月極駐車場は数に限りがあるため、必ず空きがみつかるとはいえない点に注意が必要です。

インターネットで調べる

インターネットで探す方法は、近年では駐車場の探し方の主流となっています。スマートフォンやパソコンを使って調べる方法なら、引っ越し先が遠い方や忙しい方でも簡単に探せます。また、引っ越し先の土地勘がなくても問題ありません。

インターネットであれば情報量が多く、予算をはじめとした自分の希望条件に合う月極駐車場を見つけやすいでしょう。さらに、月極駐車場の実際の雰囲気を確認できるようにと、写真や動画が公開されている場合もあります。

月極駐車場が決まったら車庫証明の取得手続きをしよう

借りる駐車場が決まったら、続いて車庫証明の取得手続きに入ります。ここでは、車庫証明の取得手続きに必要な書類や手続きの方法について、月極駐車場を借りるケースを想定して解説します。

必要書類

車庫証明を取得するのに必要となる書類には、以下のようなものがあります。

• 月極駐車場の賃貸契約書の写し
• 保管場所使用承諾証明書
• 自動車保管場所証明申請書
• 保管場所標章交付申請書
• 月極駐車場の所在図・配置図

上記書類以外に、申請の際に警察署に支払う手数料と、車のウィンドウに貼る保管場所標章代が必要となります。手数料の金額は都道府県により異なりますが、標章代を含めて総額3,000円以内が目安です。窓口に書類を提出する際に印紙の購入を指示されますので、そのタイミングで支払いましょう。

なお、昨今の公式書類への押印廃止の動きを受け、車庫証明申請に関しても、関係するすべての書類において押印は不要になりました。

手続き方法

月極駐車場を契約したら、賃貸契約書と保管場所使用承諾証明書を手に入れましょう。その他の必要書類とともに、「月極駐車場の所在地」を管轄する警察署で車庫証明を申請します。「引っ越し先の物件の所在地」を管轄する警察署ではないことに注意してください。例えば、引っ越し先の物件と駐車場の場所が市をまたいでいる場合などは、駐車場がある市の警察署に申請します。

各種書類は警察署で直接手に入れられるほか、警察署によってはホームページからダウンロードすることもできます。引っ越してから15日以内に手続きしなければならない点に気を付けましょう。

まとめ

引っ越し先でも車を所有し続ける場合、車庫証明が必要となります。車庫として認められる要件は決まっているため、駐車場探しの際はその要件に合うものを探すようにしてください。そのうえで使いやすい駐車場を選べれば、引っ越し後も快適に過ごすことができるでしょう。

月極駐車場を探す際は、「アットパーキング」のインターネット検索が便利です。全国都道府県の月極駐車場のなかから、さまざまな条件を指定して駐車場探しができます。現地で探す時間がない方や土地勘がない方にもおすすめですので、ぜひお試しください。